今回は、空手の組手で欠かせないステップワークを上達させる練習メニューのご紹介です。メニューのやり方・おこなう意味・コツまで詳しく解説していきます!
こんな方におすすめ
- ステップ練習をメニューに取り入れたい
- 効率的なステップメニューで上達したい
ステップメニュー①前後ステップ基礎練習
やり方
- 前に5歩ミニステップ
- 後ろへ5回ミニステップ
- (繰り返し)
※「ミニステップ」=「小刻みなステップ」とします
前後ステップ基礎練習の目的
このメニューは以下のことを目的として行います。
・地面を蹴って動き出す感覚を身に付ける
この2つはステップワークの基礎中の基礎であり重要なポイントです。初心者の方がステップの練習を行う際はまずこのメニューから始めることをおすすめします。
前後ステップ基礎練習のコツや意識すべき点
前後ステップの基礎練習では以下のことを意識して行ってください。
・立ち方の維持
・切り返しだけかかとを着く
上半身のリラックス
上半身は力まず、リラックスした状態で行ってください。肩や肘を動かさず、下半身のみでステップワークを行えるようになるのが理想的です。
そうすれば、ステップ中の上半身は、受けでも突きでもスウェーでも自由に動かすことができます。
立ち方の維持
「立ち方」とは構えた時の足の立ち方のことを表しています。つまり立ち方を維持する=初めに構えた脚の形を崩さないということを意味します。
理由は、「バネ」の原理が働くからです。
膝と足首を固定するような意識をもってステップを行うと、重心が落ちた時にそれがバネとなって反発します。
なので、膝と足首の関節を固定するようなイメージで、かかとを着かずにステップを行いましょう。
切り返しはかかとを着く
1つ前のコツとして、かかとは着かないようにと紹介しました。しかし、小刻みなステップならそれでよくても、切り返しのときにはもう少し大きなパワーが必要です。
なので、切り返しの時のステップはかかとを着き、地面を蹴って反発をもらうようにしましょう。
バックステップからの返しなど、大きな勢いを止めて別方向に動き出すためのステップに役立ちます。
ステップメニュー②サイドステップ基礎練習
やり方
- 自由に構えてその場でステップ
- 号令で左→右→元の位置(右→左→元の位置)とステップ
左へのステップは左足・右へのステップは右足のみで行います。
サイドステップ基礎練習の目的
このメニューは以下のことを目的としています。
・サイドフェイントに活用
組手では、全方向への柔軟な動きが必要です。なので、前後ステップだけでなく横ステップもできなければなりません。しかし、前後とサイドでは体の使い方が異なります。
このメニューはサイドステップの際の自重のコントロールを目的としているため、実践的な動きではありません。しかし、サイドフェイントには活用可能です。
サイドフェイントは有効なフェイントの1つなので、できると攻撃力アップにつながります。
サイドステップ基礎練習のコツや意識すべき点
サイドステップ基礎練習のコツは以下の2点です。
・反対の足や体のひねりなどで上手くバランスをとる
軽快なステップを心がける
このサイドステップ練習は、「ポン・ポン・ポン」と、弾むようにステップをおこないましょう。ステップ先に居つかないのがポイントです。
実際、組手でこのような動きはあまりしません。しかし、サイドへステップを踏んで体を支え、逆方向へさらに動き出すというのは、慣れないと意外に難しいものです。
なので、基礎的な身体能力を身に付けるのためのメニューとして行ってください。
そういったトレーニングをより効率的にするため組手風に落とし込んだものと思ってください!
反対の足や体のひねりなどで上手くバランスをとる
サイドステップを連続でおこなうとバランスがとりにくいです。そのため、反対の足もバランスの取れる位置に添えるといいです。
また、体の向きや軸の角度なども巧みに利用して体のバランスをとるようにしてみてください。
人の足は前を向いており、構えも基本は前屈立ちのように前後に足を置いて構えますので、前後方向の勢いはコントロールしやすくても、横は少しコツが必要です。
なので、こういったことをはじめ、どうすれば自分の体をコントロールできるか考えながら行ってください。
ステップメニュー③変則前後ステップ練習
やり方:以下のパターンのステップワークを1分間ランダムで繰り返す
例
- 前にミニステップ×2→元の位置
- 前足を前に踏み出す→元の位置
- 前に大ステップ×1→後へミニステップ×2で元の位置
- 後ろへミニステップ×2→元の位置
変則前後ステップ練習の目的
このメニューは次のスキルにつながります。
・バックステップカウンター
ステップワークはその場でポンポン跳ねるだけではもったいないです。ステップワークの使い方によっては、相手が攻撃や防御のタイミングを測りづらくなります。
その初歩的な1つがいわゆる「出し入れ」です。
出し入れとはステップワークで間合いを不規則に変動させることを言います。簡単に言えば、間合いを詰めたり広げたりすることです。
このようなステップを、タイミングやテンポを変則的にして行っていると、相手は自分の間合いをとらえにくくなるので、攻撃に出づらくなります。
そのため、このメニューでは意図的に異なるテンポやサイズのステップワークを繰り返します。
変則前後ステップ練習で意識すること
このメニューでは以下のことを意識してください。
・脚のバネと床からの反発の感覚を意識
同じステップを繰り返さない
やり方の説明でステップワークの例をご紹介しましたが、連続で同じステップワークを行わないよう意識してください。
意識的に変則的なステップワークを継続すれば、自然に変則ステップができるようになってきます。なので、最初は無理にでも異なるステップを心がけましょう。
また、ご紹介したステップワークは1例ですので、自分なりにいろいろな組み合わせで行ってください。
脚のバネと床からの反発を意識
基礎練習でも解説しましたが、小刻みなステップでは脚のバネを、大きめのステップでは床を蹴って反発をもらうことを意識してください。
自分をバスケットボールだとイメージしたり、とても身軽なんだと意識して行うとその感覚が掴みやすいと思います。
動きを止めないことも大切です。
バスケットボールはドリブル中、運動が止まることはありませんよね。なので、出た先で止まったりステップ間のその場ステップでも止まらないようにしてください。
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